
2024.4月10日更新
昔から工作は好きだけど…
「プログラミング」は苦手?!
「生まれ育った場所と比べて体感で5度くらい違うんじゃないかなっていうくらい、ヒロコクがある東広島市は寒いです(笑)」と話す杉原由子さんは、愛媛県出身! 義肢装具学専攻に通う3年次(取材時)です。杉原さんはお話上手!!大学入学当時の面白い話や、義肢装具士の魅力についてたっぷり教えてくれました!
「広島国際大学」って
名前的にインターナショナル系?!
1人暮らしで寮に住んでます。寮と言ったら、結構ルールとかいっぱいあるのかと思っていたら、案外そうでもなくて、普通のアパートと同じ感じです。
1人暮らしはしなさい!と親に言われていたので、大学を探す時点から県外に行こうと思っていました。遊んで大学生活が終わりそうだったので、国家資格がきちんと取れる大学に行こう!と決めていました(笑)
最初、「広島国際大学」という大学名を見て、外国語が強いのかな〜って思ってたんですが、ちゃんと見たら、医療系に強い大学だったんで、意外なギャップに驚きましたね(笑)

オープンキャンパスで知った
「義肢装具士」という職種。
今は「義肢装具士」をめざして勉強をしています。だけど、高校生の時は「理学療法士」をめざしていました。そのきっかけは高校の時に友達が事故にあってしまって、下半身が動かなくなってしまったんです。それをどうにかしてあげたいと思ったことが志望動機でした。
そして、ヒロコクのオープンキャンパスへ「理学療法学専攻」を見に来たのですが、そこで「義肢装具士」という仕事があることを知ったんです。オープンキャンパスで見学した内容の中で動物にも装具が作れるというのは印象的でした。オープンキャンパスから帰ってからも、ネットで「義肢装具士」の仕事をいろいろ調べたりしました。たまたま父が足の骨を折った時に作ってもらった装具も家に転がってたんで、“あー、これは義肢装具士に作ってもらったんかーっ!”っと思いながら見ましたね(笑)最後まで「理学療法士」か「義肢装具士」か悩んだけど、幼い頃から、段ボールをかき集めて「ダンボールの服」とか作って遊んでいたくらい工作が好きだったので「義肢装具士」の道へ進むことにしました(笑)
高校の時とは全然違う!
大学の授業スタイル。
大学では解剖学とかは学ぶのかなーと漠然としたイメージのまま入学。
そして、大学の授業が長いことに驚きました。高校は1つの授業が50分じゃないですか。大学では90分なので、「ま、まだ30分しか経ってない…」ってなりましたね。今はもう慣れましたけど(笑)
そして、プログラミングの授業もあって、一瞬「義肢装具士に関係あるん?!」って思うようなことまで学びます。学んでいくうちに、体温をセンサーで感知したり、AI的な機能を使っていくから、なるほど〜とは思っているんですが、友達と戸惑いながらも勉強して、なんとか単位も取れています(笑)
毎回授業終わりに掃除をしますが、特に石膏の部屋は掃除が大変! 1回じゃ拭ききれないし、固まるとヘラを使わないと取れないし、扱いが大変です! 3年生になると石膏室を使うことが多くなりプロ意識が高まるので、掃除も苦じゃなくなりますけどね(笑)

優しい先生と楽しい仲間。
ヒロコクで学べる奥深い授業。
入学していいなと思ったことは、専攻のみんなが仲がいいのと、先生も距離が近くて優しいのでそれは魅力ですね。質問しにくい先生は1人もいないですねー。先生教え方上手なんで!! 学生同士で教え合うこともあります。私の場合、手先が器用なので、実習の時に教える側になることが多いかな? 今はみんな慣れてきて私が教える側になるようなことはなくなりましたが…(笑) ミシンを使うのは、小学校以来だったんですが、見よう見まねでやったらできました!
そんな中、1人で取り組まなくてはいけない実習があり、その授業はすごく印象に残っています。助け合えないんですよ!! 各自、異なる疾患の課題を与えられ、それぞれの疾患にあう装具を、1人で考えて作りました。 初めて作るものが多くて、みんな苦労していました(苦笑)
私の課題は「腕に火傷の疾患がある人」という設定でした。私たちの想像する火傷って“アッチ!あ。っ水脹れできた!”って思う程度の火傷を想像するじゃないですか。その時は、正直“なんで装具いるの?”と思いました。だけど、ひどい火傷は、後遺症で関節が曲がったままになるんです。それを防止するために圧迫固定をする装具を作らないといけないことを知りました。上肢の装具は、足の装具に比べて細かいところが多く、ネットや本などでたくさん調べて装具を作って発表しました。20時間くらいかけて作りましたが、先生からは「これちょっと足りないんじゃないの?」ってダメ出しされましたね!(苦笑)すごく勉強になった授業でしたね。

メリハリつけた大学生活。
それが私のアイデンティティー!
学外実習がない期間は、髪を派手に染めたり、今しかできない大学生らしい生活をを味わいたくて(笑)
学外実習では課題をきちんとこなしていたら、知識もしっかり蓄積されて、国家試験で合格できるレベルに近づいていくと思いますが、慣れない実習先の現場では不安だらけです!! でも、実際の現場に出ることで授業では聞けない内容を聞くことができます。例えば、義肢装具にかかるお金のこと。義肢装具はオーダーメイドで作る分、料金的にとても高くなるものが多いです。保険適応で3割負担だったとしても、患者さんが一度に支払う料金が結構高くなってしまうそうです。なので、製作段階から患者さんとしっかりコミュニケーションを取らないといけないなど、リアルな臨床現場の話を聞くことができ自分のスキルアップにつながります。
「義肢装具士」はスポーツ選手にも
求められています!
「理学療法士」をめざす友達で、スポーツ選手を支えたい!って思っている人が多いのですが、スポーツ選手に関われる「理学療法士」はごくごく僅かみたいです!その点、「義肢装具士」はまだ少ないし、どんどんパラスポーツも盛んになっているので、「理学療法士」に比べるとチャンスが多い気がしています。直接必要とされる職業なのでやりがいも大きいですし、ものづくりが好きな人やスポーツが好きな人は特におすすめですね。
私は春から4年生になります。最後の1年は国家試験に向けての勉強に加え、義肢装具士としての技術も磨いて、体の一部として受け入れてもらえる義肢や装具を作れる「義肢装具士」になりたいと思います。もちろん、同じ学科の友達や、バイト仲間でもあるヒロコクの他学科の友達とも、しっかり遊んで思い出を作りたいです!